ストイックなドリンカーの日々 ~Drinker's Diary~

ニューリリース:秩父2009-2013 イチローズモルト オフィシャル ウイスキートーク2013向け

秩父 CHICHIBU 2009-2013 Ichiro's Malt OB for Whisky Talk 2013 60.8% one of 221 bottles, First Cask:First Fill Barrel, Second Fill:Third Fill Barrel

若さもしっかりですが、面白い樽でした。

 

秩父 CHICHIBU 2009-2013 Ichiro's Malt OB for Whisky Talk 2013 60.8%
one of 221 bottles, First Cask:First Fill Barrel, Second Fill:Third Fill Barrel

美味しいグラッパ、若いカルヴァドスのようなリンゴ感、アルコール感、さわやかな植物感、バニラ、濃いシロップの甘味、フレッシュな酸味、ヒリヒリとスパイシーだが若い未熟感はあまりない。

【Good/Very Good,Interesting】

毎年福岡で開催されるウイスキートーク、2013年の開催でボトリングされた秩父2009年。4年程度の熟成です。

イチローズモルトはフィニッシュというか複数の樽を使って深みを出すことが多く、このボトルもファーストカスク、セカンドカスクという記載があります。
ただ非常に興味深いのは、通常セカンドカスクで仕上げるため、シェリー樽、ラム樽、ワイン樽、ミズナラ樽などの、特に特徴や味の出そうな樽を使うのが一般的ですが、今回ボトリングされたものは、最初ファーストフィルのバレルで熟成された後、どういうわけかサードフィルのバレルに詰め替えて熟成されています。こういうものは経験が無く、どうしてそういうカスクマネジメントをしたのか非常に気になるところです。若いのに仕上がりが早すぎたので変化をゆっくりにしようと思ったのでしょうか?

内容はというと、美味しいグラッパや若いカルヴァドスといった若いスピリッツ感を強く感じるものでした。アルコールの刺激もあるのですが、意外なほどフェインティな感じなどの嫌な未熟感は感じられず、若さはフレッシュな良い方向に多く作用しているようです。これはこれで、蒸留酒としてある意味飲み時と言えるほどに仕上がったものと言えるような気がしました。

ファーストカスクでうまく未熟感が抜けて良い要素が原酒に移り、プレーンなセカンドカスクで味が整えられたという感じでしょうか?完全に想像ですが。(笑)

それはそうと、このスペックで1万円以上のボトルだったにもかかわらず、市場では瞬殺だったようです。自分なら、飲んでいないこのスペックのボトルをこの値段で買うことは考えなかったと思います。
前評判が高かったとはいえ、秩父の評価はすごいのだと実感しました。

 

#秩父 (CHICHIBU)

モルトウイスキーをこよなく愛する男です。
ボトルも買いますがコレクターではなく、あくまでドリンカーです。
自宅もしくは第2のマイホームである有楽町キャンベルタウンロッホさんで楽しく飲んでいることが多いですが、たまに調子に乗りすぎて後で後悔します。
でもそんな日々が私の人生を豊かにしています。

いちドリンカーとして考えるところがありブログを始めましたが、評価はあくまで私の好みに合うかどうかであり、それも私が飲んだタイミングでのものです。そのボトルの魅力・価値のすべてを判断できるものではないということをご了承ください。

レーティングに関しては、私がブログを始めるきっかけとなった「Drinker's Diary」を公開されていたTaylor Smissonさんに倣っています。

E:Excellent
VG:Very Good
G:Good
OK:Okay
B:Bad
VB:Very Bad
T:Terrible
I:Interesting

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