ストイックなドリンカーの日々 ~Drinker's Diary~

ニューリリース:グレンエルギン 18年 オフィシャル 2017リミテッドリリース 54.8%

グレンエルギン GLENELGIN 18yo OB 2017 LIMITED RELEASE 54.8% one of 5352 bottles

湿度とコク深い甘味のある、不思議美味しいエルギンでした。

 

グレンエルギン GLENELGIN 18yo OB 2017 LIMITED RELEASE 54.8%
one of 5352 bottles

香りは湿ったニュアンスのあるモルティ、蜂蜜、穏やかなオレンジやプラム、リッチなオーク、淡いワックスや優しいバニラクリーム。
飲むと熟成年数より柔らかく少し粘性のある滑らかな口当たりで、そこからピリッとスパイシーになる。蜂蜜のコクのある強めの甘味、オレンジやプラム、ほどよいオーク、少しオイリー、ボディがあり余韻は長め。

【Good/Very Good, Interesting】

業界最大手のディアジオが年に1回リリースするリミテッドリリース。
毎年ブローラやポートエレンが信じられないくらい高額でリリースされているシリーズです。
今年はオフィシャルのコンバルモアも久しぶりにリリースされるとのことで、バイセンテナリーのティーニニックとそれが特に楽しみでしたが、後者はマイナー蒸留所とはいえ閉鎖蒸留所であるためか、ちょっとびっくりする価格でした。。。

このリリースは残念ながら日本にはやや遅れて入ってくるのが常ですが、海外ではもうリリースされており、その中で直接購入されたグレンエルギンを飲むことができました。
18年熟成ですが約4万円と、これもスペックの割にはかなり高額です。

香りには一歩間違えると雑巾っぽくも感じそうな、湿り気のある少し変わった要素がありましたが、嫌な要素まではいっておらず不思議な印象でした。

そして、樽の影響もあるのでしょうが、グレンエルギンにしばしば感じる蜂蜜っぽい香味がしっかりと出ていたのは好印象でした。

ディアジオのリミテッドというと、プレーン系の樽が多いのですが、このエルギンは露骨でない程度に樽の影響を感じるタイプで、味わいを多彩にしていましたが、オーク感に伴うエグ味や生木っぽさは全く無く、ハイレベルでよくまとまった美味しさでした。

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上記は昨年秋にテイスティングして書いたノートとコメントですが、全部書き終えて公開しようというタイミングでテイスティングを担当しているウイスキーガロアでテイスティングすることが決まったので、ブログでの公開は控えていました。

で、最新の8号で掲載されたのですが、編集長の土屋さんによるとこのエルギン、2つの異なるバッチのブレンドらしく、そのうち1つはアフリカのポンベ酒(雑穀を原料にしたドブロク)用の酵母を使って仕込んだものだそうです。
このエルギンに感じた不思議な雑巾のような湿ったニュアンス(土屋さんは湿ったカビ臭と表現)は、この酵母に由来しているのではないかということでした。
あまり他で感じたことのないニュアンスだったので不思議に思っていましたが、このことを知ってちょっとすっきりしました。
2種のブレンドにしたのは、クセのあるバッチだけだとさすがに飲みづらかったということでしょうかね。最大手のディアジオさんも、いろいろトリッキーな試みをしているんですね。
 

#グレンエルギン (GLENELGIN)

モルトウイスキーをこよなく愛する男です。
ボトルも買いますがコレクターではなく、あくまでドリンカーです。
自宅もしくは第2のマイホームである有楽町キャンベルタウンロッホさんで楽しく飲んでいることが多いですが、たまに調子に乗りすぎて後で後悔します。
でもそんな日々が私の人生を豊かにしています。

いちドリンカーとして考えるところがありブログを始めましたが、評価はあくまで私の好みに合うかどうかであり、それも私が飲んだタイミングでのものです。そのボトルの魅力・価値のすべてを判断できるものではないということをご了承ください。

レーティングに関しては、私がブログを始めるきっかけとなった「Drinker's Diary」を公開されていたTaylor Smissonさんに倣っています。

E:Excellent
VG:Very Good
G:Good
OK:Okay
B:Bad
VB:Very Bad
T:Terrible
I:Interesting

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